カテゴリー: Future

3.11以降、明治維新以降の近代合理主義や戦後の高度資本主義経済で私たちが信じて来た「合理的」で
「安全なもの」があっさりと崩れつつあります。その代わり、日本人が長い年月をかけ、手間暇をかけて
培って来た素晴らしいもの(伝統技術、文化、人のつながり等)が再び光を浴びつつあります。
ここでは、取材の中で見えて来た、未来の日本の暮らし方・生き方を発信します。

  • 未来への教科書〜For Our Children〜 #109「未来へつなぐ、牛の新たな使命  ~農家と研究者の帰還困難区域での取組み~」

    未来への教科書〜For Our Children〜 #109「未来へつなぐ、牛の新たな使命  ~農家と研究者の帰還困難区域での取組み~」

    未来への教科書〜For Our Children〜 #109「未来へつなぐ、牛の新たな使命  ~農家と研究者の帰還困難区域での取組み~」

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     東日本大震災から5年目、福島県双葉郡大熊町にある池田牧場。ここは原子力災害を起こした福島第一原子力原発電所から約6kmほどしか離れておらず、国が一般の立入りを原則禁止している帰還困難区域という地域に該当する。

     しかし、そういった場所で50頭ほどの牛を飼っているのが、牧場の所有者、池田美喜子さんとその夫・光秀さんだ。国によって繁殖も出荷も許されていないという、牛たちにいったい何を望むのか。

     また、低線量被ばくした牛の調査・研究を通して、池田さん夫婦や同様の状況下にいる農家たちを支援している団体がある。岩手大学や北里大学の獣医・畜産系の研究者を中心に組織されている「原発事故被災動物と環境研究会」だ。ここの牛を研究し続けることができれば今後、人間についても応用できる、有用な研究成果が得られるはずだとして、彼らは数ヶ月に1度、現地調査にやってくる。

     そして、両者の様子を震災後から見続けてきた、ノンフィクション作家、眞並恭介さんは、取材をもとにしたノンフィクション小説「牛と土」を発表し、その作品は権威ある文学賞を得た。その眞並さんはこの地域の現状をどう捉え、そして、その先に何を見据えているのだろうか。それぞれが事故の教訓を未来につなげるため、最善を尽くし奮闘している姿を追った。

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    <放送日> 11月14日(土) 6:30〜7:00  27:00〜27:30   11/28(土) 6:30〜7:00  27:00〜27:30

    予告編映像(序®) https://www.youtube.com/watch?v=gQt-uU6Irsg&feature=youtu.be

  • 未来への教科書〜For Our Children〜 #108「藍から生まれる物語」

    未来への教科書〜For Our Children〜 #108「藍から生まれる物語」

    未来への教科書〜For Our Children〜 #108「藍から生まれる物語」

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     気仙沼市で藍染工房「藍工房OCEAN  BLUE」を運営する藤村さやかさん。藤村さんは結婚前、東京でライターとして会社を経営していた経歴を持つ。

     結婚を機に移住するまで気仙沼とは縁がなかった藤村さんは、 初めて暮らす土地で子育てをしながら、ママたちが働き、集い、情報共有をする場を作りたいという思いを募らせた。

     「藍工房OCEAN  BLUE」は、2015年6月から運営開始。 藤村さんは市内の子育てサークルの代表を務めながら、現在子育て中の ママたちと共に工房を切り盛りしている。藍染に触れることも気仙沼に 来て初経験だった藤村さんだが、当初からその魅力に惹かれ、独自の センスで染めの世界を追求してきた。  工房には日々、様々な人々が訪れ、藍染めワークショップを 体験するなど、藍染めを楽しむ場となっている。 その合間にイベントへの出店もこなすなど、子育てと仕事の両立に 奮闘する日々が続く。

     震災後に生まれた息子の零くんを、ご主人の聡さんとともに育てる藤村さん。震災後に気仙沼にやってきた子育て世代は増えているという。 工房を訪れる方々にお話を伺いながら、被災地での子育て世代の日常や、 子どもに託す思いに迫った。

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    予告編映像(序®) https://youtu.be/ODVltHsPR7Y

    <放送日> 11月7日(土) 6:30〜7:00  27:00〜27:30 11月27日(土) 6:30〜7:00  27:00〜27:30

  • 未来への教科書-For Our Children-第107回「被災地に咲いた花」

    未来への教科書-For Our Children-第107回「被災地に咲いた花」

     未来への教科書-For Our Children-第107回「被災地に咲いた花」

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     2011年3月11日に東北を襲った大津波。沿岸部の水田は海水につかり、稲作を一時的に諦め、田から塩を抜くために水を張ったまま放置されていた。同年の夏、その場所から見慣れぬ花が咲いた。青紫色の植物の名前はミズアオイと言う。全国的に絶滅危惧種に指定されている希少植物だ。ミズアオイは岩手・宮城・福島の沿岸部のところどころに咲いていた。

     昔、土の奥深くに埋まっていた種子が、津波によって土地が撹乱されたことから地表に現れ、芽を出したのではないか、と岩手県立大学の平塚明教授は考えている。ミズアオイは昔から日本人に愛されてきた植物だった。だが、米の収穫量をあげるために農薬を使用し、徹底的に排除してきたために絶滅しかけている。ミズアオイのことを調べていくにつれて、現れてきたのは被災地での植物をめぐる環境を保持することの難しさだった。

     岩手県立大学で砂浜植物を研究する島田直明准教授も同じような問題にあたっている。岩手県十府ヶ浦海岸の防潮堤工事によって、海岸の砂浜植物の行き先が失われつつあるのだ。十府ヶ浦の砂浜植物、とくにハマナスは、この地域で昔から愛されてきた植物だった。島田准教授は地元、野田村に住む人々と一緒に砂浜植物を守る活動をしている。

     東日本大震災を挟んで、日本の環境問題への意識は大きく後退している。復興を進めていかなければならない被災地で、生物多様性をどう考えればよいのか? 岩手県立大学の両教授に取材した。

     <放送日>2015年10月10日(土) 6:30〜7:00 27:00〜27:30

    2015年10月24日(土) 6:30〜7:00  27:00〜27:30

  • 未来への教科書-For Our Children-第106回『「未来をつくる」キャンプ〜持続可能な社会を目指して〜』

    未来への教科書-For Our Children-第106回『「未来をつくる」キャンプ〜持続可能な社会を目指して〜』

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     みどりの東北元気キャンプ。参加者のほとんどは福島県内の小中学生。福島県西部に位置するキャンプ場で3泊4日をすごす。キャンプの主催をされているのは、教育心理のプロである大熊雅士さんと小林正幸さん。

     東日本大震災で被災した子どもたちの心のケアを目的として2011年より始まった。年々変わっていく子どもたちをみて、キャンプの目標を「持続可能な社会」の構成者を育成するという、未来をつくるための意味合いにシフトしたという。

     この夏のキャンプでも、子どもたちが皆で話し合い、決断し、課題を乗り越え、成長していく姿がそこかしこで見られた。キャンプで人材を育成するとは、一体どういうことなのか。キャンプの様子を追いながら、そのねらいに迫った。

     予告【序】 https://youtu.be/Froi2HNifdg

    放送日   10/3 (土) 6:30 ~ 7:00       27:00  27:30

        10/17 (土) 6:30 ~ 7:00   27:00 ~ 27:30

  • 未来への教科書〜For Our Children〜#105 「 “木づかい”の魅力を次世代へ 」

    未来への教科書〜For Our Children〜#105 「 “木づかい”の魅力を次世代へ 」

     未来への教科書〜For Our Children〜#105 「 “木づかい”の魅力を次世代へ 」

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     福島県は全国第4位の森林面積を持ち、林業や木材加工業が盛んである。しかし東日本大震災以降は風評被害や山林の除染など、以前とは違う状況の中に置かれている。  この夏、同県で、進路選択を間近に控えた高校生向けのセミナーが開かれた。

      この“「木づかい体験」高校生サマーセミナー”には、高校生達に林業や木材加工など様々な木の魅力を伝える目的がある。戦後に植えられ、ちょうど切り時を迎える日本の人工林を積極的に 「使い」、次世代のために植え替えていこうという「木づかい運動」の概念がベースとなっており、木を育てて使うという循環を若者達にバトンタッチしていきたいという思いがあった。

     高校生達は木にまつわる様々な業種、仕事を直に体験し、自分の手で木材加工品を制作しながら、木について多面的に学び、それぞれの未来を見据えていく。 セミナーに密着し、それに関わる人々の思いや、それを受け取る高校生達の姿を追った。

    番組予告「序」 https://youtu.be/8284fc3fmTM

    <放送日>… 9月12日(土) 6:30〜7:00 27:00〜27:30 9月26日(土) 6:30〜7:00 27:00〜27:30

  • 未来への教科書〜For Our Children〜#104「三陸の暮らしを守る〜震災とスーパーマーケット〜」

    未来への教科書〜For Our Children〜#104「三陸の暮らしを守る〜震災とスーパーマーケット〜」

    未来への教科書〜For Our Children〜  #104三陸の暮らしを守る〜震災とスーパーマーケット〜

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     株式会社マイヤ。1964年に創業して今年で54年を迎えるスーパーマーケット。岩手県沿岸部、三陸を中心に現在は15店舗を運営している。2011年の東日本大震災では大船渡で3店舗、陸前高田の2店舗、大槌町の1店舗を失った。それはマイヤ全体の売上の4割にものぼる大きな被害。

     震災当日、津波の被害をまぬがれた店舗では夕方から商品の販売を店の外で開始。また、被災地でも仮設店舗での出張販売や、車を使った移動販売など、地域住民にとってマイヤはライフラインを守る存在だった。震災で家財を失った人はもちろん、高台で難を逃れた人たちには、物資などが回っておらず、マイヤが販売する商品が頼りだった。震災から数ヶ月の間の混乱期に従業員自身も被災者であるにも関わらず、なぜ、営業を続けることができたのか?

     また、マイヤは震災時に存続が危ぶまれるほどの被害を受けたにも関わらず、現在では震災前よりも規模を拡大させ、経営基盤も強固になっている。なぜ、被災地でいち早く復興を遂げる事ができたのだろうか?

     2011年3月11日から現在までの4年半に何があったのか、マイヤ経営陣と従業員に取材した。Still002

     番組予告「序」 https://youtu.be/xxA82q8wbVM 

    <放送日>

    201595日(土) 6:307:00 95日(土) 27:0027:30

    2015919日(土) 6:307:00 919日(土) 27:0027:30

  • 未来への教科書-For Our Children-第103回「特別編 農業の現在と未来を語り合う」

    未来への教科書-For Our Children-第103回「特別編 農業の現在と未来を語り合う」

    未来への教科書-For Our Children-第103回特別編 農業の現在と未来を語り合う   

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     今回は特別編として株式会社グランパの代表取締役である阿部隆昭さんと復興支援メディア隊の代表である榎田竜路の対談をお送りいたします。

     株式会社グランパは、独自に開発したエアドーム式植物工場でレタスを中心とした葉物野菜の生産と販売をしています。

     震災後には、岩手県陸前高田市にいち早く植物工場グランパファームを建て、現地の人々の雇用と新らたな生産方法の普及に努め、復興の一翼を担っています。

     番組で取材させていただいたのは2012年(第39回)。あれからグランパファームは全国各地へと、さらには海外へと展開しているといいます。

     現在の活動と今後のビジョンについてお伺いし、その先にある農業の可能性について語り合います。

    放送日 8/8 (土)6:30~7:00 27:00~27:30

        8/22 (土)6:30~7:00 27:00~27:30

  • 未来への教科書〜For Our Children〜#102「思いは一つに ~気仙沼で生まれた新商品~」

    未来への教科書〜For Our Children〜#102「思いは一つに ~気仙沼で生まれた新商品~」

    未来への教科書〜For Our Children〜#102「思いは一つに ~気仙沼で生まれた新商品~」

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     宮城県気仙沼市出身のフリーアナウンサー、岩手佳代子さん。

     岩手さんは、気仙沼を全国に広めたいという思いから、2012年暮れに「株式会社フカコラ美人」を設立した。

     水揚げ量日本一を誇るフカヒレを使った商品の開発から販売までを行い続ける。

     今回フカコラ美人から新たに発売された商品「ゑびす振舞い」。「ゑびす振舞い」とは、大漁時に魚をわけ振る舞う、気仙沼に伝わる文化の呼び名である。

     その名を借りたこの商品は、気仙沼で古くから愛されてきた地元の味を1つにまとめ、かわいらしい食べきりサイズで提供する、新たな気仙沼の魅力の発信の仕方であった。

     岩手さんや商品を作る事業者たち、「ゑびす振舞い」に関わる人々に、そこにかける思いや展望を伺った。

      予告映像「序」  https://youtu.be/IIk-UTiwWUM

     放送日 2015年8月1日(土) 6:30~7:00  27:00~27:30

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  • 未来への教科書〜For Our Children〜#101「馬と森に学ぶ〜心の復興を目指して〜」

    未来への教科書〜For Our Children〜#101「馬と森に学ぶ〜心の復興を目指して〜」

    未来への教科書〜For Our Children〜#101「馬と森に学ぶ〜心の復興を目指して〜」        

     宮城県東松島市。仙台湾沿岸にあるこの場所は、東日本大震災の津波で被害を受けた面積が被災地の中でも最も大きかった地域にあたる。特に野蒜地区では、津波の高さは最大で10メートル。沿岸部のほとんどが流された。

     町をどのように再建するのか。住民たちが避難先で出した答えは高台に町ごと移転するというもの。一つの森を切り拓き、学校や病院、消防署など、町をまるごと移すという大規模な工事になる。その一方、震災の経験から「自然には勝てない」という思いは強く残った。自然との共生。東松島市野蒜地区の森では、今は忘れられかけた技術を使って未来型の町づくりを進めている。

     馬搬。森から切り出した間伐材を馬を使い運ぶ林業の技術の一つ。重機を使うやり方とは違う、昔ながらの方法。一見、非合 理に見えるこの方法には過去からの知恵がつまっていると美馬森JAPANの八丸さんたちは言う。馬が森を通うことで森の中に道をつくってくれる。

     2013年から八丸さんたちは野蒜地区の森に牧場をつくっている。当初は人の手が入っていなかった「お化けの森」も、現在は多数のボランティアの協力を得て開拓が進んでいる。2015年5月30日に行われた仙石線の全線復旧の式典の日に合わせて、美馬森JAPANの現在の活動とこれからの課題について取材した。0531.Still002

     予告映像「序」 https://www.youtube.com/watch?v=PkUufcrhGrQ&feature=youtu.be

    <放送日> 2015711日(土) 6:307:00   711日(土) 27:0027:30

     725日(土) 6:307:00   725日(土) 27:0027:30

  • 未来への教科書 〜For Our Children〜#100「帰還困難区域で生き続ける牛たちのために 〜ふるさとと心を守る取り組み〜」

    未来への教科書 〜For Our Children〜#100「帰還困難区域で生き続ける牛たちのために 〜ふるさとと心を守る取り組み〜」

      未来への教科書 〜For Our Children〜#100

    「帰還困難区域で生き続ける牛たちのために 〜ふるさとと心を守る取り組み〜」

     福島県双葉郡大熊町にある牧場。東日本大震災から4年目の春が終わりをむかえようとしていた。

      この牧場では7頭の牛が放し飼いにされ、牧歌的で和やかな風景が広がっている。 しかし、この牧場、実は原子力事故を起こした福島第一原子力原発電所から約8kmほどしか離れておらず、しかも、現在においても一般の立ち入りが許可されていない、帰還困難区域の中に存在する。

      そのような場所に牛がいるのはなぜなのか。何のための牛なのか。そして毎日、牛の世話をしにくる谷咲月さんはいったいどんな人物なのか。

     震災後、谷さんが牛を助けるために代表となり立ち上げた一般社団法人「ふるさとと心を守る友の会」。 谷さんはどのようにして〝ふるさと〟と〝心〟を守ろうとしているのだろうか。なぜ守ろうとしているのか。 期間困難区域に残された牛とその取り巻く状況を取材しながら、このような特殊で複雑な地域で牛を飼育する意義や、谷さんの根底にある考え方を追った。4

    <予告編映像> https://www.youtube.com/watch?v=rLDs78K038E

    BS12ch TwellV(ch222)

    <放送日> 2015年7月4日(土) 6:30~7:00 27:00~27:30

     7月18日(土) 6:30~7:00 27:00~27:30