カテゴリー: Future

3.11以降、明治維新以降の近代合理主義や戦後の高度資本主義経済で私たちが信じて来た「合理的」で
「安全なもの」があっさりと崩れつつあります。その代わり、日本人が長い年月をかけ、手間暇をかけて
培って来た素晴らしいもの(伝統技術、文化、人のつながり等)が再び光を浴びつつあります。
ここでは、取材の中で見えて来た、未来の日本の暮らし方・生き方を発信します。

  • 未来への教科書第53回 「植樹に込める未来への思い~宮城県名取市での2つの取り組み~」

    未来への教科書第53回 「植樹に込める未来への思い~宮城県名取市での2つの取り組み~」


    復興に向けての町づくりが徐々に進むなか、町の中に樹木を植えていくための活動が活発に行われている。
    海沿いの地域に植えられている樹木は防風林などの重要な役割を担っている。
    その歴史を紐解けば何百年という長い試行錯誤の連続である。
    また、四季の変化を映し出す樹木は生活に彩りを与えてくれる。
    今回は宮城県名取市を舞台に、名取市物産観光協会が行っている桜の植樹や公益財団法人オイスカが行っている海岸林再生事業を通して、暮らしに欠かすことのできない樹木をめぐって精力的に活動している人々が見据えている未来の町の姿を追った。

    一般社団法人名取市観光物産協会 佐宗美智代さん
    名取市観光物産協会はもともと、季節ごとに開催されるお祭りを運営するなど、地域密着の活動をしてきた。震災が起きて以降はその役割が大きく変わった。震災によって亡くなった人々の鎮魂や、残された人々を前を向かせるための絵灯篭を使った行事をおこなったり、何もなくなってしまった仙台空港付近の地域に 3000 本の桜並木を作り、そこに様々な商業施 設を呼び込むなどして、まったく新しい形で観光地として生まれ変わらせようと動いている。そこには、地域に対する深い愛情がある。

    公益財団法人オイスカ 吉田俊通さん
    1961年に設立されたオイスカは、アジアや太平洋の地域の農村開発や、それに伴う植林活動を行ってき た。
    震災以後はいち早く名取市の海岸林再生へと動き出した。豊富な経験やノウハウから、行政や、地域の人々と共に周到な用意を進めてきた。 長期的な作業となる植林は、現地の人の手があって初めて成り立つ。そのための技術研修を行い、人件費を発生させ仕事として行えるような体制を作り出した。そこにはオイスカが大切にしている”人づくり”という哲学がある。

     

    BS12ch TwellV「未来への教科書〜For Our Children」

    7月16日(火) 17:00~18:00 7月20日(土) 27:00~28:00

    7月23日(火) 18:00~19:00 7月27日(土) 27:00~28:00

  • 未来への教科書 -For Our Children- 第52回「地域を診るということ ~ 石巻市から 」

    未来への教科書 -For Our Children- 第52回「地域を診るということ ~ 石巻市から 」

    宮城県石巻市。被災地の中でも取り分け大きな被害を受けたこの町では、今も16000人以上が仮設住宅で暮らす。中でも開成・南境地区の仮設団地は東北最大ともいわれ、約1900戸に4500人ほどが日々の生活を営んでいる。

    その仮説団地内にある石巻市立病院開成仮診療所。「沢山の人々が暮らす地域に医療機関がないのはおかしい」という強い意思を持って石巻にやって来た長純一医師を所長として迎え、2012年5月31日にオープンした。

    あれから一年。診療所と仮設団地はどのような状況にあるのか。

    そこには2年を経て新たに生まれ、そして数年先の未来へも続く課題があった。全ての人がそうではないが、診療所に来られる方々のうつ、PTSD、認知症などの症状の裏側には仮設住宅での生活の難しさや、仮設団地内での人間関係によるストレスがある事が少なくない。

    長医師は地域医療のスペシャリストとして行政や福祉、看護、介護、ボランティアなど様々な人々と地域住民の情報を共有する「エリアミーティング」などを定期的に開催し、医療だけではなく住民の生活や居住環境なども含めた広い視点で地域を“ みる ”。

    「今だけではなく、数年後に住民たちが仮設から復興住宅に移っていく時に、人間関係やコミュニティの困難がきっとまた出てくる」との想定から、その時を見据え、地域づくりや町づくりの視点も持ちながら地域を包括的にケアするという取り組みを始めているのだ。

    「地域を診る」とはどういうことか。長医師と開成仮診療所の活動を4日間に渡って追った。

    7月2日(火)17:00~17:59 / 7月6日(土)27:00~28:00
    7月9日(火)17:00~18:00 / 7月13日(土)27:00~28:00
  • 未来への教科書第50回 「食の安全と向き合う~生産者と消費者の新しいつながり~」

    未来への教科書第50回 「食の安全と向き合う~生産者と消費者の新しいつながり~」

     

    福島第一原発の事故における一連の爆発は、日本の食を取り巻く環境に多大な影響を与えた。

    福島や近隣の県の生産者は作付け禁止や出荷停止、規制が解除された後も風評被害による売り上げの低下など震災から二年経過した今でも様々な問題と格闘している。

    一方、消費者も安全な食品が出回っているにも関わらず、漠然とした不安の中で自己判断を突きつけられるような状況は未だ変わっていない。

    そうした中で、生産者と消費者の関係や、そもそも食はどうあるべきかという震災前から横たわっていた根本的な問題が大きな意味をもって改めて浮上してきた。

    今回は、福島県須賀川市で阿部農縁という農園を営む寺山佐智子さんの生産者が働きかける食の安全への様々なアプローチや、東京都板橋区で放射能汚染検査を行っている農民連食品分析センターの所長である八田純人さんが提言する科学が出来る食へのサポートなど、食の安全と向き合っている人々の姿を追った。

    BS12ch TwellV「未来への教科書〜For Our Children」

    6月4日(火) 18:00~19:00 6月8日(土) 27:00~28:00

    6月11日(火) 18:00~19:00 6月15日(土) 27:00~28:00

     

  • 未来への教科書  第49回 災害看護から始まる新たな絆

    未来への教科書  第49回 災害看護から始まる新たな絆

    看護師 山﨑達枝さん
    帝人在宅医療株式会社 松本忠明さん

    看護師の山﨑達枝さんは、湾岸戦争や阪神淡路大震災など国内外の災害現場で長年災害看護に携わってきた。
    東日本大震災の直後に被災地に入った山﨑さんは、支援活動を続けていく中で、被災地の看護職をはじめとする専門職の方々への支援も始めた。そこには「被災地で働く専門職の方々もまた被災者である」という現実があった。
    現在、山﨑さんは「山﨑絆塾」を主宰し、災害看護への見識を広げると共に、被災地で経験したこと、学んだことを伝えている。回を重ねるごとに参加者は増えてきている。


    第3回の「山﨑絆塾」では山﨑さんの友人である帝人在宅医療株式会社の松本忠明さんが講演をしていた。
    松本さんは仙台営業所赴任時に、自らや営業所が被災しながらも、在宅酸素療法をする患者さんのために、所員一丸となって酸素ボンベや酸素濃縮器を届け、その経験 から学んだ教訓を伝えていた。

    東日本大震災を経て変化してきた災害看護のこれから、そしていつどこに来るか分からない災害に対する備えや心構えの重要性。二人のお話からは未来へ活かすべき教訓が見えてくる。
    BS12ch TwellV
    5月21日(火) 18:00~19:00
    5月25日(土) 27:00~28:00
    5月28日(火) 18:00~19:00
    6月 1日(土) 27:00~28:00

  • 未来への教科書第48回「いなかビジネスで経済復興」

    未来への教科書第48回「いなかビジネスで経済復興」

     

    地域活性に情熱をかける畦地履正代表

    株式会社 四万十ドラマ 代表 畦地履正さん

     高知県四万十町の株式会社「四万十ドラマ」。四万十川中流域の3町村が出資し、94年に第3セクターとしてスタートした。

    「道の駅四万十とおわ」の運営などを担い、代表の畦地履正さんは地域に根差した産品の商品開発に力を注いでいる。

     環境保全の思いから始まった、新聞紙でつくる「四万十新聞バッグ」を、被災地の人々の手仕事になればと、これまでに培ったノウハウを伝授し、「海の手山の手ネットワーク」とともにつくり上げてきた。

     地元に密着しながら、地域再生、地域活性の最先端を行く畦地さん。長年、ふるさとの四万十で育んできた「いなかビジネス」で、被災地の復興支援にどのように関わっていくのかを追った。

      5月7日(火)18:00~19:00 / 5月11日(土)27:00~28:00

     5月14日(火)18:00~19:00 / 5月18日(土)27:00~28:00

  • 未来への教科書 第47回「医療と地域の新しい繋がり~福島県南相馬市~」

    未来への教科書 第47回「医療と地域の新しい繋がり~福島県南相馬市~」

    第47回「医療と地域の新しい繋がり~福島県南相馬市~」
     福島県南相馬市。東日本大震災によって引き起こされた原発事故の影響によって、若い世代の家族が町を去り、高齢者の比率­が大きく上がった。
     市内では未だに約1万人の人々が仮設や借り上げ住宅に住むなど、不自由な生活が­続いている。
      2011年11月、亀田総合病院から南相馬市立総合病院に赴任した原澤慶太郎先生­。 訪問診療センターに所属し、通院が困難な患者さんの自宅へ訪問し診察をしている。
     訪問診察のたびに仮設住宅での生活ぶりや、家族やコミュニティーがおかれている状況などを目の当たりにし、市民の健康のために医療の枠をこえた活動を始めた。
     そこには今までにはない、地域と結ばれていく新しい繋がりがあった。
     
    4月16日(火)18:00~19:00 / 4月20日(土)27:00~28:00
    4月23日(火)18:00~19:00 / 4月27日(土)27:00~28:00
  • 「未来への教科書~For Our Children」 第46回は「未来に向けて見えてきた3つのテーマ」

    「未来への教科書~For Our Children」 第46回は「未来に向けて見えてきた3つのテーマ」

    これまでの取材を通して見えてきた新たなテーマは「関わり」「ライフスタイル」「新しい経済」。

    新年度第1弾となる第46回は、この3つのテーマの象徴ともいえる、これまでに登場していただいた3人に「今」、そして「未来」を語っていただきました。

    番組では今後、この3つのテーマを軸に、新しい日本への糸口を模索していきます。

    4月6日(土)27:00~

    4月9日(火)18:00~ / 4月13日(土)27:00~

    ぜひ、ご覧ください。

    NPO法人共存の森ネットワーク 理事 澁澤寿一さん

     被災地から学ぶ新たなライフスタイル

    第36回放送に登場していただいた澁澤寿一さん。岩手県大槌町吉里吉里地区にボランテ­ィアツアーを開催した。その理由は、吉里吉里にこそ現代に生きる私たちが学ぶべきライ­フスタイルのヒントがあるから。 昭和8年に起きた”昭和三陸地震”の際に作られた復興計画書には隣保相助という助け合­いの精神を大切にしながら、生活と産業の両方をバランスよく復興させていくという事が­書かれていた。 この言葉に感銘を受けた澁澤さんは、この復興計画書を現在の自分たちの生活に置き換え­て考えている。 物質と心に対しバランスの良い価値観を保ち、どういうものを食べ、どういう心を持つこ­とが健康につながるのか、そういったことをもう一度自分自身でデザインしなおす時期に­来ていると語る。

    http://www.youtube.com/watch?v=X–PL1Noow0

    株式会社フカコラ美人 代表取締役 岩手佳代子 さん
    気仙沼から繋ぐ人々の輪

    第30回放送に登場して頂いた、気仙沼にある復興屋台村の設立実行委員長を務めた岩手­佳代子さん。岩手さんは現在、新しい取り組みとして気仙沼の特産品であるフカヒレのコラ­ーゲンを使った柚子風味のゼリー”フカコラ美人”を開発していた。 この商品を開発した背景は、震災から2年経って気仙沼への関心が薄れていることがあっ­た。しかし、その一方で本当に気仙沼が復興するためには”被災地”というベールを脱ぎ­捨てる必要もあると考えている。 そこで、気仙沼を日本一アンチエイジングな町として、全国に認知してもらい観光地としての新しい魅力を作り出すそのファーストステップとして”フカコラ美人”の商品開発に­乗り出す。 協力者はフカヒレ業者の石渡さん。同世代で思いを同じくする石渡さんとのつながりを生­かしながら企画を実現させていくその様子に迫った。

    http://www.youtube.com/watch?v=A1pdr0XRfSw

    有限会社マイティー千葉重 代表 千葉大貴さん

     地域と共にある経済

    第6回に登場して頂いた千葉大貴さん。千葉さんは震災後、販路を失った農業生産者たち­の状況を目の当たりにし、生産者と企業を直接繋げる新しいビジネスの仕組みづくりにま­い進してきた。 今まで国産品の材料を使っていなかった企業と生産者を繋ぐことにこだわり、その中で生­産者の意識が前向きに変わっていく姿や、企業は震災前から生産者と繋がりたかったとい­う事実を知る。 現在では、イチゴのピューレなど加工した生産物を作り出す体制を現地に作り出し、その­魅力を最大限生かす商品の企画から提案するようなアプローチで、地道にクライアントを­増やしている。 地元生産者と大手企業、その両方の現状を知り抜いている千葉さんに一次産業の新しい仕­組み、そこから見える新しい経済の姿について語っていただいた

    http://www.youtube.com/watch?v=jZBlJj_m2w4

  • ♯45「未来へ繋ぐ、じまんの一品へ」株式会社 福島屋会長 福島徹さん

    ♯45「未来へ繋ぐ、じまんの一品へ」株式会社 福島屋会長 福島徹さん

    「福島県をかりんとう王国に」

    「かりんとうプロジェクト」は、福島県の様々な食材を使い、両若男女親しみのある「かりんとう」を開発するプロジェクト。株式会社ジェイアール東日本企画が運営する、未来への「じまんの一品づくり」プロジェクトの一環だ。

    コーディネーターを務めるのは株式会社福島屋の福島徹さん。農産物も水産物も利用でき、誰もが作れる「かりんとう」に確かな手ごたえを感じている。今では60種類以上の「かりんとう」が出来上がっている。

    それぞれの特長を生かしたかりんとう作り

    プロジェクトには、農家と提携して農産物の販売を手掛けてきた事業者や、地域で昔ながらの漬物や惣菜を生産する事業者、福祉作業所などが参加。「かりんとう」という新たな発想に、農産物の風評被害の打破や障害者の自立など、それぞれの思いを込められている。福島さんは、皆で知恵を出し合い楽しみながら作り上げていくことが最大のテーマだという。

    各事業者が自走できる仕組み作りが大切

    1月に開催された「かりんとう講習会」では、それぞれの事業者が作ったかりんとうを皆で食べ比べ、意見を出し合った。大勢の人がひとつのプロジェクトに参加できるのも「かりんとう」というポピュラーなアイテムならでは。

    プロジェクト継続のためには、各事業者が自走できる仕組み作りが大切だという。かりんとうを中心とした文化の形成や技術の向上により、福島県が全国への発信基地として役立てればと考えている。

    かりんとうという文化

     2月21日に東京駅で開催された「東日本復興支援 お祭りストリート」に出品。多くの人が質とバラエティに富んだかりんとうを買い求めていった。短期間のプロジェクトの中で、さまざまな方とコミュニケーションできたことが最大の喜びと語る福島さん。このプロジェクトが文化づくりのモデルケースになれればと思いを馳せた。

     BS12ch TwellV

    3月19日(火)、26日(火)18:00~19:00
    3月24日(日)、3月31日
    (日)早朝3:00~4:00

  • ♯45「未来へ繋ぐ、じまんの一品へ」一般社団法人 新日本スーパーマーケット協会    調査役 中島祥雄さん、商品アドバイザー 白石展子さん

    ♯45「未来へ繋ぐ、じまんの一品へ」一般社団法人 新日本スーパーマーケット協会    調査役 中島祥雄さん、商品アドバイザー 白石展子さん

    事業者の自助努力を促し、魅力ある商品へ

    商品の改良や販路開拓の支援をとおして事業者の自助努力を促し、魅力ある商品に変えていく、未来への「じまんの一品づくり」プロジェクト。コーディネーターは新日本スーパーマーケット協会の中島さん、個別相談を担当しているのは白石さんだ。堂々巡りに陥りがちな事業者に全く違う観点からヒントを与え、自らのアイデアを引出し、商品を斬新なデザインや違う食べ物に変えていく。商品はどのように生まれ変わっていくのか。

    時代の変化に対応し、商品を変えていくこと

    二人の活躍により新たな魅力を生み出した商品は数多くある。風評被害で売り上げが返照していた東白川郡矢祭町の蔵元「藤井酒造店」では、白石さんの提案により酒瓶のパッケージを一新。酒のもつ日本古来の精神をイメージしたデザインで、東京駅おまつりストリートにて好評を得た。郡山市の手作りパン屋「ほんだ屋」は、福島産の果物を存分に取り入れたスティック型の洋菓子を商品化した。

     

     

    株式会社 ジェイアール東日本企画 企画制作本部 SP開発事業局局長 藤本裕之さん

    事業者の熱意がメンバーを動かした

    未来への「じまんの一品づくり」プロジェクトを総括する藤本さん。事業者の熱意がメンバーの意識を変え、プロジェクト自体が次々拡大していったことが、今回の大きな成果だったという。長期的な目で計画を立て取り組んだこと、ジェイアール東日本グループの協力のもとで過程を広報できたことで、他の事業と差別化を図れたと考えている。

    「商品づくり」から「文化づくり」

    「商品を売ることだけではなくて、文化というものをどういう風に育成していくんだってとこまで持っていかないと、長続きする本当の商品は生まれてこないという風に思っています。」福島という特有の文化を商品として仕上げることで、日本文化の価値を見つめなおすことができた、と藤本さんは語る。

     

    BS12ch TwellV

    3月19日(火)、26日(火)18:00~19:00
    3月24日(日)、3月31日
    (日)早朝3:00~4:00

  • ♯44「バッグが織り成す復興への思い~四万十ドラマとLOOM NIPPON~」株式会社四万十ドラマ 代表取締役 畦地履正さん

    ♯44「バッグが織り成す復興への思い~四万十ドラマとLOOM NIPPON~」株式会社四万十ドラマ 代表取締役 畦地履正さん

    四万十ドラマが生み出すドラマ

     四万十ドラマは四万十川流域町村の出資により、平成6年に第三セクターとして設立された。平成17年には近隣住民が株主となって株式会社となる。道の駅「四万十とおわ」の運営などを担っている。「地域にあるホンモノを売りたい」をコンセプトに商品開発に積極的に取り組んでいる。四万十新聞バック

     四万十ドラマの名を全国に知らしめるきっかけになったのは、「四万十新聞バック」。新聞紙を主役に、日本人の美意識である「もったいない」と、「おりがみ文化」が融合したバッグで、四万十ドラマプロデュースのもと、四万十流域に住む主婦たちが形にした。新聞バッグの折り方や考え方を伝えるインストラクターの養成も行うなど普及活動も行っており、海外でも大きな注目を集めている。

    宮城へ

     3月11日の大震災後、何かできることはないかと、支援物資を送ったりしていたが、宮城県にあるNPO法人海の手山の手ネットワークと出会い、連携することになった。本来は四万十のみで開いていた新聞バッグのワークショップを宮城で開き、インストラクターを養成するなど、積極的に活動を始めている。そこには、一過性で終わる物ではなく、継続して今後に繋がるものであって欲しいという強い願いが込められている。

     

     

    海の手山の手ネットワーク 代表 高橋博之さん

    復興を目指し

     四万十ドラマに声をかけた、海の手山の手ネットワークは宮城県で活動しているNPO法人。地域によって異なる被災状況と向き合い、海側と山側とを連携させながら復興を目指している。震災後、津波で甚大な被害を受けた沿岸部の人々と一緒に出来るような手仕事のような物を模索していた所、四万十新聞バッグの存在を知った。

    四万十新聞バッグとともに

     四万十ドラマの畦地さんと連絡を取り、宮城で新聞バッグのワークショップを開くなど、内外での連携が大きく回り始めた。着実に宮城での新聞バッグ作成のための準備が整いつつある。支援には人同士の繋がり最も大事なものであるという高橋さんの思いは今、新聞バッグを通して大きく結実しつつある。

    BS12ch TwellV

    3月5日(火)、12日(火)18:00~19:00
    3月10日(日)、3月17
    日(日)早朝3:00~4:00